Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
マーケティング新時代「インバウンド・マーケティング」

「販売」のプロセスは大きく変わってきている。何がどう変わってきているのか、その端緒を紹介しよう。
Moz(旧SEOmoz) 2009/11/30(月) 9:00 tweet17このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用

何かを売るという行為は大変な作業だ。売り手と買い手は両方とも、時間とエネルギーを吸い取られるアクションを行わざるを得ないものだ。

これまでSEOmozを読み続けてきた人なら多分、プロセスとしての「販売」や「売り込むこと」に対し、僕が個人的に反感を抱いていることを感じているだろう。たとえ僕自身が何かを売る立場に置かれている場合でさえ、そのことは変わらない。売り込みを仕掛ける側と受ける側、どちらになっても居心地の悪さを覚える。

また過去20年間にわたり、僕らの世代は売買の現場からどんどん遠ざかってきた。戸別訪問のセールスマンはほぼ姿を消した。ブランド広告、ダイレクトメール、見本市でのマーケティング、電話勧誘がすべて有効性を急速に失ってきた。これはおそらく、僕らが物を買うのに利用するようになった新たな一連の経路が支持を得ているためで、そうした経路の中心にはほぼ例外なくウェブがある。

とりあえずここで、マーケターたちがこの先の3年間でどういった販促手段にコストをかけようとしているのか、アンケートで聞いた結果を見てみよう。

マーケティングチャネルに関するフォレスターの調査データ(2009年)
「今後3年間で、以下の各マーケティング手段の有効性は、向上する/変化しない/低下すると思いますか?」
インタラクティブなマーケティング戦略:作成されたソーシャルメディア/オンライン動画/検索エンジン最適化(SEO)/モバイルマーケティング/ソーシャルメディアでの有料広告掲載/電子メールマーケティング/有料の検索リスティング広告/オンラインの案内広告、あるいはディレクトリへの登録/広告ネットワーク経由のディスプレイ広告/パブリッシャー経由のディスプレイ広告/
従来のマーケティング戦略:ダイレクトメール/テレビ/雑誌/屋外広告/電話による販促/ラジオ/新聞/イエローページ

傾向は非常にはっきりしている。マーケティングの未来はソーシャルメディア、ブログ、SEO、電子メールマーケティングなどにある。これこそが、消費者自身が求めるチャンネルなんだ。従来のマーケティング戦略は、消え去ることはないにしても、企業が積極的な投資を行うこともなければ、投資収益率が劇的に上昇することもないだろう。僕らは新時代の始まりに立ち会っているんだ(そして、君がもしSEOmozを読み続けてきたなら、この革命に一役買っている可能性が高いというわけだ)。

僕は最近、まさにこの話題を取り上げた書籍『Inbound Marketing』(インバウンド・マーケティング ~グーグル、ソーシャルメディア、ブログで見つけてもらう、ソーシャルメディアの新しいルール、邦訳は未発行)を通読し、フィードバックを提供した(ブライアン・ハリガン氏とダーメッシュ・シャー氏の共著だ)。

SEOやソーシャルメディアの世界に本格的に関わっている僕らの多くにとっては、この本の内容は割と基本的なものになりそうだ。この本はどちらかというと、「CEO」「取締役」「顧客」「パートナーたち」、つまり、従来のマーケティング戦略よりも新しいチャンネルの方がはるかに有効である理由をまだ理解していない人たちに手渡すにはうってつけの内容だと言える。

以下に、本書からの抜粋を示す。

メガホン対ハブ

旧来のありふれたWebサイトでは、その流儀は1対多の情報ばらまき型ツールであり、メガホンのようなものだ。ウェブはもともと、コラボレーションプラットフォームとしてティム・バーナーズ=リー氏が1980年代に構築したものだった。20年ほどかかったが、ウェブは今や真にコラボレーション的なものになっている。現在トップクラスだとされているWebサイトは、メガホンでユーザーに情報をばらまくようなことはしていない。そういったサイトは、似た考えを持つ人々が互いにつながり合うコミュニティを作っている。私たちは、ウェブのコラボレーションパワーを最大限に活用するために、Webサイトを見直す必要がある。そう、コミュニケーションのハブだ。

旧来のありふれたWebサイトでは、人々はそのサイトを一度訪れ、あちこちをクリックして見て回ると、二度と戻ってこない。彼らはあなたの売り込み文句を見て、そして去ってしまったからだ。目指すべきことは、あなたのサイトの流儀の変容だ。売り込み文句をばらまく一方通行のツールから、活発に息づくコラボレーション的なハブに変えるのだ。あなたが取り組む市場に向けたインターネット上のハブに。

あなたが何を言うかではない――他人があなたについて何を言うかだ

旧来のありふれた企業では、オンラインに向けて企業が使うエネルギーのすべてを、自社サイトに対して投入している。だが実際のところ、企業がエネルギーを投入するべきところは、自社のブランドや業界、ライバル企業を巡ってサイト外で起きていることである。そういった部分に力の75%を注ぐべきであり、サイトとは別のところに人々が会社や製品とのつながりを持てるようなコミュニティを作って、最終的な結果として人々が自社サイトへと戻ってくるように仕向けるべきなのだ。

僕がこの本をこれほど気に入っている理由の1つは、消費者が「売り込みを受ける」文化から「ウェブを使って自分で見つけ出す」エコシステムへと移行しているという、いくぶん複雑で説明しにくい現象を明確に描き出しているからだ。この本を何冊か買い置きして、本棚に常備し、認識を改めさせる必要のある人に手渡そう。

ウェブユーザビリティの法則

僕が大のお気に入りにしている電子ブックに『Don't Make Me Think』があるが、『Inbound Marketing』でもこの本と同じように、漫画やイラスト、簡潔な記述や直接的な働きかけを活用して、読みやすくなるよう工夫し、読者の理解を促している。

※Web担編注 『Don't Make Me Think』の邦訳版書籍が『ウェブユーザビリティの法則』としてソフトバンククリエイティブ刊から発行されている。

追伸:簡単に補足しておこう。『Inbound Marketing』は、Hubspot(僕が非常に高く評価している企業だ)の経営者2人が執筆した本なので、grader.comのさまざまなツールをはじめとする同社のツールの使用を推奨する説明がいくつかある。SEOをメインに扱うセクションは質量ともに膨大というほどではないが、概要をしっかりまとめたものになっている(僕はレビューした際にできる限りのフィードバックを提供し、正確さを高めるのに協力した)。また本書は、これらのテーマについて先人のあらゆる知識を1冊に詰め込むことを意図したものではない。

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