Google Analyticsの使い方&解析ワザ
Google Analyticsが大幅バージョンアップ。マルチカスタム変数、インテリジェンスほか新機能を解説

日本では10月21日に発表されたGoogle Analyticsのなかから注目の機能を解説

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今回は普段の連載の番外編として、先日発表されたGoogle Analyticsの新機能について解説する。

10月21日、Google Analyticsの日本版公式ブログで新機能が発表された(米国では20日発表)。今までGoogle Analyticsは、新機能がリリースされても、バグが直っても、十分な告知を行ってこなかった。でも、今回は、リリース前に告知を日本語で準備し、きちんとリリース日にお知らせを出してきた。これは、とても大きい進歩だし、Google Analyticsのチームにとっても、それだけ大きい事件なのだろう。

とはいえ「Google Analyticsは機能が盛りだくさんでわからん」というのが僕らの本音だ。ユーザーとの距離は、遠くなってしまった気がする。その差を一歩でも縮めるためにも、新機能を少し噛み砕いて説明しよう。

今回は重要な3つと、その他の機能について説明する。

  1. コンバージョン目標設定数が20個へ拡張。さらに設定目標を追加して進歩
  2. 「マルチカスタム変数」でユーザー定義が拡張されてさらに進歩
  3. 作業効率を上げる「インテリジェンス機能」と「アラート機能」
  4. その他、携帯アクセス解析機能など

目標設定が4つから20個になり、到達ページ数と滞在時間を目標にできる

今回のコンバージョン目標設定の機能拡張によって、今まで4つまでしか設定できなかった目標を、4セットまで設定できるようになり、そのセットごとに5個までの個別目標を割り当てられるようになった。最大で4×5、合計20個の目標を設定できる。単純に数が増えたのもうれしいが、「閲覧ページ数」と「滞在時間」が新たに目標として設定できるようになっている。これが実は大きい。

ネットショップならいざ知らず、企業サイトやブランドサイト、ニュースサイトやブログ、SNSといったサイトは、サンキューページのように明確な目標URLがないことがほとんどだ。その場合、ユーザーの動線シナリオを描き、何ページをユーザーが見たのかという見方をするのが有効だ。動線シナリオがある程度描ければ、最低5ページは見てもらいたいという目標が描ける。

ここで作った画面例は、目標のセット2をすべて「到達ページ数」にして段階的に見えるようにしている。3ページ以上、4ページ以上、5ページ以上、と段階的な到達ページ数を新しい目標セットに割り当てておくことで、サイトの進化や成長にもぶれずに、到達ページ数の目標を継続して計測できる。

アドバンスセグメントと組み合わせれば、入り口ページやディレクトリごとに別々の目標を管理するなど、きめ細かな指標管理にも応用可能だ。「閲覧ページ数」と「滞在時間」が追加されたことで、到達ページは多く、滞在時間は短く、という考え方で、満足度を上げるようにサイト改善をしていく、という解析の仕方もできるようになった。

目標設定の画面とトラフィックの目標セットの画面
①参照元やキーワードの目標は、目標セットが4つまで表示される
②設定画面で1つの目標セットに5つまで合計20の目標が設定できる
③従来のURL指定に加え、閲覧ページ数やサイト滞在時間を目標にできる

カスタム変数が機能拡張してさらに使いやすく

ユーザー定義の分類が5つまで設定可能に

Google Analyticsには「ユーザー定義」という機能がある。これは訪問者に色づけして長期間分析できる機能で、たとえば、資料請求した人に「資料請求」という「ユーザー定義」の色づけをしておけば、その人たちの何割が、その後「申し込み」まで到達したかを見ることができる。

しかし、従来はここまでだった。便利なので、「料金ページ」を見た人を別の色にしようとか、「会員」にログインした人をさらに別の色で管理しようとしても、最後のマーキングがどんどん上書きされてしまう仕様だった。

今回の拡張で、このユーザーへの色付けが5色まで拡張できるようになったので、「資料請求した人」「会員でログインした人」「料金ページを見た人」こういった印をユーザーに付けられるようになった。

以下のような追加のコードを、ページやクリックに割り当てればよく、結果をレポート画面の[ユーザー]→[ユーザー定義]で見ることができる。

pageTracker._setCustomVar(
    1,            // ※割り当てるスロット番号を指す。最大5まで
    "User Type",  // ※分類の単位。この例はユーザー種別ごとに分類
    "female",     // ※値。この例は会員属性の女性と男性で分ける
    1             // ※1はユーザーごとの色づけという決まり
  );
pageTracker._trackPageview();

ユーザー単位だけでなく、ページ単位やセッション単位も設定可能に

さらに、ここにセッションレベルのカスタム変数と、ページごとのカスタム変数が加わった。英語のドキュメントを読むと、難しそうだが、「ページビュー」や「セッション」に色を付けて人間がわかるように管理する機能だ。

普段はURLでわかりにくいページビューという単位を、人間が管理しやすいようにグルーピングして「カスタム変数」という色を付ける。たとえば、このWeb担当者Forumで解析するなら、執筆者ごと、分野ごと、関連タグごとに、ページレベルのカスタム変数を発行すれば、編集部が解析しやすくなる。そういった変数でつけたグループごとに、利用状況、コンバージョンとの連動などを解析できるようになる。

少しわかりにくいし、イベントトラッキングと混乱しがちだが、グーグルらしい構造化がよくできた素晴らしい機能だ。僕は、今回の中で、この機能がもっとも強力だと感じている。「ユーザー」「ページビュー」「セッション」こういった無味乾燥でわかりにくい単位を、現場の人間が管理しやすいように変えてくれる機能だからだ。

アクセス変動の原因まで教えてくれるインテリジェンス

インテリジェンス(公式にはAnalyticsインテリジェンス)は、アクセスの変動を自動的に感知して、その原因まで分解して見せてくれる機能だ。頭のよいGoogle君が、自動で検知して見せてくれる。単純にアクセスが増えた、というだけでなく、「増えた入り口ページはトップページが主で、参照元はYahoo!の増加が影響しているよ」というのをひと目で示してくれるので、効率よく解析作業ができる、という仕掛けだ。

一方、「カスタムアラート」は、備えつけの「自動のアラート」じゃ物足りないよ、という場合に、自分で指標を駆使してアラートを設定できる。「日本代表」という検索キーワードが5%増えたら、僕にメールを教えてね、という設定ができるのだ。実際に届いたのが、次のようなメールだ。

Google Analytics ユーザーの皆様へ

「Analytics インテリジェンスからリクエストされたカスタムアラートは、
下記の表のとおりです。詳細を確認したり、カスタム アラートの設定を変更
するには、Google Analytics アカウントにログインして、
Analytics インテリジェンスのページにアクセスしてください。」

期間             アカウント   プロファイル   説明
2009年10月21日   UA-XXXXXX-1                 日本代表が5%以上になる

Google Analytics をお客様のウェブサイトの改善にお役立ていただければ
幸いです。
Google Analytics チーム

文面についてはまだ修正の余地がありそうだが、Google Analyticsにログインしていれば、すぐにメールからアラート画面へ直行できる。この機能は、おそらく今後も拡張を重ねていく機能の1つで、今後のGoogle Analyticsの核となる機能に成長するだろう。

インテリジェンスの画面
①マイレポートの下に「インテリジェンス」が追加され、日別、週別、月別でチェックできる
②急激な変化は自動で検知してアラートが出る
③変化の原因になった箇所をリストアップする。この例ではYahoo!からトップページへの新規流入が増えたとわかる
④アラートの感度をスライドバーで変えられる
⑤変化のあったセグメントの「アドバンスセグメント」を作成できる
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