連載身近なトピックで知るダイレクトマーケティング - DM学会コラム
通販 売上高は2008年度で4兆1400億円 ~JADMA発表にみる通信販売の伸びと問題点

日本ダイレクトマーケティング学会 2009/9/1(火) 11:00 (11) この記事をはてなブックマークに追加(18) 印刷用印刷用
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実は通販は店舗よりも難しい?

数年後には、通販売上上位10社の顔ぶれはガラッと変わっているんでしょうか?

変わるし、変わらざるを得ないだろう。実際、10年前のトップ10と今のトップ10を比べると、生き残っているのは、ニッセン、千趣会、ベルーナの3社しかない。10年間で7割が変わる小売業は他にはない。

なぜ、通販はそんなに変化のスピードが速いんですか?

店を作るということは、土地を手当てして建物を建てなければならないから、出店できる数には限りがある。ユニクロだって、日本国内に限れば年間に何十店舗しか出せない。でも、通販は成長スピードが全然違う。ポイントは、通販の店舗は「メディア」だということ。実際、インターネットやTVで展開した通販企業が短期間で伸びているんだ。たとえば、ジュピターショップチャンネルが設立されたのは96年。この12年ぐらいで、1,200億円売り上げるまでになった。こんな伸び方は、他の小売業にはあり得ないよね。でも(だからこそ)、大きな売上を上げるような企業になるには、成功障壁が高い。

通販は成功すれば大きく成長できるけれども、成功するのは実店舗よりも難しいってことですか?

僕は、通販よりも店舗の方が楽だと思う。通行量調査をして、お客さんが見込める立地に店を出して、きちんとした商品があれば、その日からレジの中にお金が入るからね。でも通販はどうだろう。商圏がないということは、逆に全国区で戦わなければならないので、店舗よりも特色ある商品がなければ次々と現れる競合に対抗できない。

通販がコンビニ業界、百貨店業界などの他の小売業界と違うのは、業界ではなく手法だということだ。いろんな会社が通販ができる。うちの会員構成でも、百貨店があり、店舗があり、テレビ局などさまざまな企業がいる。何か主体となる事業をやりながら通販をやるのが当たり前になっているんだね。家が農家をやっていて、その息子がネットに目覚めて、農産物をネットで売るということもあるだろう。第一次産業の農家や水産業も、第二次産業の製造業、メーカーも通販をしている。通販は、すべての業種が参入できるんだ。そりゃ、競合がどんどん現れてくるよね。

4兆円はまだ全体ではない

4兆円を突破しましたが、通販市場はどこまで伸びるのでしょうか?

Sはどう思う?

4兆円というよりは、私の感覚的には6月26日の日経新聞の記事に出ていた8兆円という数字の方が近いです。

通販がコンビニ、百貨店を抜いたという記事だね。日経の記事は、正確な調査をしているわけではなく、JADMAの数字に野村総研の数字を足して8兆円という数字を出しているという推計値なんだ。

JADMAでは、会員社の数字プラス会員外の数字を足しているんだけど、あくまでも個店ごとの数字がベースになるので、企業ごとに確定しているところしか集計に含めていない。たとえば楽天では流通総額が出ているが、それを上に載せることはしていない。だからインターネットの数字が全部取り込めていないとも言えるね。さっきも言ったように、通販は裾野が広く、業種・業態をまたがっているので、事実上、正確な数字が把握できないんだ。

でも、今後どんどん存在感を増していくのは間違いないね。

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日本ダイレクトマーケティング学会
(JASDM)

ダイレクトマーケティングの理論的および実証的研究を行い、ダイレクトマーケティングの発展を期することを目的として、2001年に設立。現在、テーマ別・地域別に研究部会が6つあり、研究を行っている。

年に一度の全国大会のほか、3か月に一度セミナーを開催している(ともに一般の参加が可能)。

2010年3月 12日(金)に、日本ダイレクトマーケティング学会九州部会 第1回発足セミナーを開催します! (株)JIMOS の林田七恵氏、(株)ファンケルの中村光輝 氏をお招きし、データベースマーケティング の観点から今後のダイレクトマーケティングのあり方と指針を考察します。講演会終了後、別会場にて懇親会も予定しておりますので、沢山の方のご参加をお待ちしております。
詳しくは九州部会オープンセミナーのご案内をご覧ください。

 
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