読むだけでプレゼンがうまくなる本

「何を言いたいのかよくわからない」と一蹴された

読むだけでプレゼンがうまくなる本

ビジネス社会で働いていれば、プレゼンの機会があり、そしてそこに挫折はつきもの。このコーナーでは『読むだけでプレゼンがうまくなる本』から抜粋した、“失敗しがちだったプレゼンにちょっとしたことで強くなれるヒント”を紹介していく。

4コママンガ:読むだけでプレゼンがうまくなる本04

相手のメリットを訴求

いろいろなプレゼンの中で、もっとも失敗例が多く、ある意味最低の出来なのはこのような事例だと思います。「断られた」のなら原因がわかる分まだよいのです。「何を言いたいのかわからない」と言われるとどうすることもできません。このようにつかめない失敗の原因は大きく分けて3つです。

  1. 相手が「メリット」を感じ取れなかった
  2. 「予算」「スケジュール」が伝えられなかった
  3. 「クロージング」が不出来だった

1.相手が「メリット」を感じ取れなかった

意気込みが過ぎて、相手に向けて「自分のメリット」だけを訴求したプレゼンをする人がいます。まさかと思われるかもしれませんが、そういう口調になっている場合が意外と多いものです。予算を決裁するのはクライアントです。プレゼンの提案を採用したら、会社にどういうメリットがあるか、はっきりわからないと決裁はできません。

2.「予算」「スケジュール」が伝えられなかった

「相手のメリット」とあわせて「予算=いくらかかる」「スケジュール=いつまでにできる」の3つはプレゼンの最重要要件です。この3つが伝わってはじめて決裁を行うことができます。どれが抜けても決裁できません。

プレゼンの時点でははっきりと予算とスケジュールが明示できないこともあるでしょう。そういうときには「同様の事例では総予算○○円でした。また納期までに40日かかっています」などと概要でもよいので伝えるべきでしょう。

3.「クロージング」が不出来だった

プレゼンは発表会でありません。企画書を読んで「はい終わり」では、確かに先方も何のために時間を割いたのかわからなくなるでしょう。プレゼンには、対面してこそ伝わる「ぐっと詰め寄る部分」が必要でそれが「クロージング」です。例えば、

「今回の提案は御社にとって販売促進につながる大きなメリットがあります。今月は決算期で、予算はぐっと抑えてありますので、ぜひ月末までにご発注いただけないでしょうか。来月10日までに、これだけの予算でやります!」

などと詰め寄って「つかむ」ことが大切です。

その際の「つかみ」の条件は「熱意」「限定的な条件提示」です。「限定的な条件提示」とは、「月末までにお返事いただければ、特別に安くする」というような条件提示で、返事の期限を切ることです。「この場には上司を連れて参りました。いま、この場で決裁いただければすぐその場で上司にコストダウンの約束をとらせます」などと小芝居を打って詰め寄ってもよいでしょう。

POINT

「何を言いたいのかわからない」と言われるのは、断られるより始末が悪い。「相手のメリット」「予算」「スケジュール」の大事な3要素をきちんと伝えましょう!

書籍『読むだけでプレゼンがうまくなる本』表紙

この記事は、書籍『読むだけでプレゼンがうまくなる本』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

プレゼンにおいて大事なこと、それは相手をいかにつかむか。本書はマンガを織り交ぜながら、相手の心をわしづかみにする方法を学べるプレゼン本です。筆者が経験した失敗談から、プレゼンにおける「つかみ方」を徹底レクチャー。さらに、相手のタイプに合わせた実践的な攻略法や、企画書などプレゼンツールの使いこなし術を指南。最後にプレゼンをきれいに締めくくり、相手にYesと言わせるクロージング術を紹介する。なぜか、プレゼンに負ける人、必読の一冊。

  • 『読むだけでプレゼンがうまくなる本』
  • ISBN: 978-4844326038
  • 1,449円(税込)
  • 藤木俊明・今津美樹(著)
  • 株式会社インプレス
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