参加者同士でサイトを評価。ユーザビリティテスト体験/WAIS レポート

WAIS JAPAN2008

【WAIS JAPAN 2008 ユーザビリティ体験コーナー】
参加者同士でサイトを評価。ユーザビリティテスト体験

2008年10月17日、Webマーケティングイベント「Web担当者Forumミーティング WAIS JAPAN 2008」が東京のベルサール神田で行われた。本記事では、ユーザビリティ体験コーナーの様子をお伝えする。

ユーザビリティテスト体験コーナーでは、ビービット主催により、実際の参加者のWebサイトを題材として取り上げ、その場でテストを実践する試みが行われた。被験者も参加者から代表してもらい、まさしくワークショップの名にふさわしい内容となった。

行動から利用者の心理をくみとる

サイトのデザインや設計を考える上でユーザビリティという言葉は広く一般化しつつあるものの、具体的にはどうやって改善していけばよいのかという課題がある。その解決策の1つが今回実践されたユーザビリティテストだ。ユーザビリティテストは、実際のユーザーがWebサイトを使う様子を観察し、単なる使い勝手の課題だけではなく、ユーザーの心理面での課題を行動結果という事実に基づいて検証する。

体験テストは、被験者1名に対してスタッフ1名が横につき、その行動の一部始終を観察する形で行われた。本来は、オフィスや自宅といった、できるだけユーザーが普段利用している環境に近い状況で実施する必要があるのだが、今回はセミナー会場に用意されたPCを用いて実験を行った。ここでポイントとなるのが、スタッフからは一切指示を与えないという点だ。たとえば、パンフレットを見たあとにちょっと気になったのでサイトを調べてみる、といった簡単な状況設定のみを行い、後は自由にサイトを閲覧してもらう。一通りサイトを見終わった後は、どのように検索を行ってそのサイトにたどり着いたのか、まずどのページから見始めたのか、といったことをヒアリングして詳細に確認していった。実際にサイトをどのように見ていたのかを聞いてみると、画像や見出しには目がいくものの、細かい本文まではなかなか読んでいないといったことがわかった。

ユーザビリティテストの様子
ユーザービリティテストの様子

自社のサイトの評価を受けた担当者の方に話をうかがうと、「どうしても現場を担当している者としての主観が入ってしまうため、ユーザー視点とは離れた見方をしてしまっていたことがよくわかった。我々が想定している読者層とは違ったところで興味を持って訪れてくれた方々へのアプローチの仕方も考えなければならないと感じた」(Web担当者男性)といった意見が得られた。今回のような簡易的なテストであれば、あまり費用をかけずに簡単に実施できるので、ぜひチャレンジしてもらいたい。想像ではなく、実際にテストすることで、今まで気づかなかった問題点や新たな気づきが得られるかもしれない。その際には、テストしたいWebサイトのターゲットに近い利用者を選定することが重要だが、直接そのWebサイトや運営会社に関係のある人は避け、友人や家族伝いの知り合いにお願いすることだ。

担当者によるヒアリングの様子
担当者によるヒアリングの様子
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