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高度な解析 - キャンペーン、チャンネル、メディアをまたぐ効果追跡(後編)

この記事は2回に分けてお届けしている。Distilledが取り組んでいる3つの測定指標のうち、前回は「オンラインPR効果の追跡」についてお伝えした。今回は、残りの2つを見ていこう。

ディスプレイ広告効果を測定するオンライン指標

イメージ画像:広告の効果

最近の話だが、まずは感銘を受け、次に困惑し、最後に悲しい気持ちになったことがあった。それは、移動体通信事業者のオレンジが、英国で大々的におこなった広告キャンペーンだ。屋外広告、ディスプレイ広告、新聞/雑誌広告、テレビ広告、車内広告などを使って、ネットで「I am」を検索しようと呼びかけたんだ。これほど測定しやすい行動を呼びかけていたことには感心したが、オーガニック検索で上位に入ってたフレーズを選んでいないことに困惑し(SEOが簡単そうなフレーズを選んだのかな?!)、このキャンペーンが失敗したらしいことを知って、(オレンジに対して)悲しみを覚えた。もう1つの失敗例として、Google TrendsでHD-DVDとBlu-rayの比較を見てほしい。

だから広告キャンペーンのやり方によっては、ほかのキャンペーンではあまり使用されていないキーワードの検索数のように、具体的なものを測定できるってわけ。

時には、上で挙げた例とは異なるユニークな行動喚起キャンペーンを行うことがあるかもしれない(ちょっと変わったURLとか電話番号を使ってね)。この手を使うなら、そのURLを見に行きたくなる材料を必ず用意してあげること。

たとえば「www.yourbrand.com/letmetrackyou」なんてURLにアクセスするよう呼びかけても、望みどおりの行動を取る人は誰もいないだろう。特典の用意があると伝えるか、専用のURLを使って誘導(こっちの方が良い)するべきだ(ただし必ず301リダイレクトを使うこと)。

では、あまり直接的でない要素の測定についてはどうだろうか。ブランド構築において、非常に高い目標を据えた広告キャンペーンは多い。測定項目で僕らが思い付くのは次のようなものだ。

  • ブランド検索数の急上昇(会社、商品、広告見出しなどの検索数)
  • ソーシャルネットワークにおける言及の追跡(Twitter、Facebook、Lexiconなど)
  • 通常の話題として取り上げられること(ブログなど。前述したオンラインPRや口コミの追跡を参照)

オーガニック検索と検索広告、あるいはオンラインとオフラインのディスプレイ広告やPRにおける相乗効果の測定

先だってロンドンで開催されたad:techで、僕はユニリーバが自社ブランドのダヴで展開した「Evolution」キャンペーンについて、それを担当した広告代理店Ogilvy & Matherが紹介するセッションを聴いたんだ(僕はこの広告が大好きだ。目指す市場は違うけどね)。そこにはP&Gも参加していて、自分たちは多様な広告チャンネルの相互作用が生み出す相乗的な効果を見積もるため、大量の入力要素が持つ影響を切り分ける複雑な計量経済学モデルを使っている、と言っていた。最後の文はチンプンカンプンだと思うかもしれないけど、僕にもよくわからないね。

もう少しわかりやすく説明してくれないかと頼んでみたが、残念ながら断られた。

そんなわけで、この点についてはどう取り組めば良いのか、まだ迷っている。ディスプレイ広告が持つ検索広告への効果は、どうすれば測定できるだろうか(オンラインのディスプレイ広告ですら難しいのに、オフラインのディスプレイ広告に至ってはどうすれば良いのやら)。

コメントで皆の考えや経験を聞きたいのはそこだ。オンラインとオフラインの広告を同時に扱っている代理店の人で、最適な方法を知っている人がいたらぜひ。

オンラインと検索の経験が豊かな僕らなら、何かしらのアイデアは出てくると思うけど、わざわざゼロからスタートするのも無駄だし、始める前に今ある知識を得られるのなら、その方がずっといい。

用語集
Facebook / SEO / オーガニック検索 / キャンペーン / クチコミ / セッション / ネットPR / 広告代理店 / 広告効果測定
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