メールマーケティング基礎講座

PDSサイクルを回せ! コンテンツ企画から配信・検証までの実施ステップ―メールマーケティング特集(2)

自社のマーケティング戦略に沿った計画・改善を
効果的なメールマーケティングの進め方

今回は、これからメールマーケティングをはじめようとしている方をメインに話を進めて行きたい。すでに何らかの施策を行っている方は、自社のやり方を振り返り、より良いメールマーケティング実施のための参考にしていただければ幸いである。

まず、メールマーケティングを行う上で、何が必要かを考えてみてほしい。

  • メール配信の許諾を得たメールアドレスのリスト
  • 原稿のもとになるコンテンツ
  • メール配信を行うためのシステム

この他にも色々な準備が必要となってくるであろう。

では、実際にメールマーケティングを始めるには、何を考え、何を用意し、どう実践すればよいのだろうか。下記の図は、アルトビジョンが考えるメールマーケティングの進め方を簡単にまとめたものである(図1)。※連載を進めるにあたり、各項目の具体的な内容は後ほど個別に詳しく説明していく。今回の記事では、まずは全体の流れを掴んでほしい。

図1 メールマーケティング実施のステップ
図1 メールマーケティング実施のステップ Plan-Do-Seeのサイクルを回して管理・運用を行っていく

基本的な進め方はPlan-Do-Seeのサイクルを回すというものだ。ほぼ同義の意味でPDCAサイクルというものがあるが、計画(Plan)、実行(Do)、評価(See)を繰り返すことにより、より良いものを作っていくマネジメントサイクルの1つである。

  1. Planフェーズでは、「コミュニケーション戦略立案(コミュニケーションプラン)」「クリエイティブ企画」「システム設定」「オペレーション設計」を行う。
  2. 続くDoフェーズでは、「クリエイティブ制作(メール原稿の制作)」「システムの運用」「配信オペレーション」を行う。
  3. そしてSeeフェーズでは、メール配信結果の「効果検証」を行い、それを戦略や企画に反映する。

以下、それぞれのフェーズの概要を見ていこう。

Planフェーズ

  • コミュニケーション戦略立案

    コミュニケーション戦略立案では、どのようなことを達成するために、誰にどのような情報をどのくらいの頻度で提供するのかを決める。これをコミュニケーションプログラムとしよう。

    コミュニケーションプログラムを考える上で大事なのは、メールを送ることでユーザーにどんなアクションを起こさせたいか、つまりそのメールを送ることによって、得たいビジネスの目的を明確にすることである。各メールの目的が明確になることで、目的を達成させるためにどんな情報を送ればいいのかを、ぶれることなく具体化することが可能だ。また同時に、そのメールの効果をどのような指標で測定するのかについても具体化できる。

    Planフェーズでは、「誰にどのような内容を送るのか」を検討することに注力しがちだが、Seeフェーズで行う効果検証をスムーズに実施するためにも、Planフェーズで効果検証の設計も行っておくことが重要である。このコミュニケーションプログラムをもとに、年間のメール配信計画を立て、「この時期に新製品が発売になる」「この時期にキャンペーンが実施される」といったイベントとマーケティング戦略上の整合を図っていく。

  • クリエイティブ企画

    クリエイティブ企画では、コミュニケーションプログラムでのプランニングをもとに、具体的に配信するメールのコンテンツを検討していく。

    コンテンツの検討をする際には、どんな情報を提供するのが目的達成に繋がるのか、という視点も重要だが、継続してコンテンツを提供し続けることができるか、つまりネタがあるのかを把握しておくことも大切である。継続して運用することを視野にいれたクリエイティブの具体化が重要となってくる。

  • オペレーション設計

    オペレーション設計では、毎回のメール配信を安定的かつ確実に行えるようにすること、言い換えると、誤配信が起きない業務フローを確立することが重要である。

    たとえば、月刊配信のメルマガであれば、毎月のコンテンツ制作や配信設定を繰り返し行わなければならない。安定的にメール配信を実行するには、メール配信が動き出す前に、関連部署や各担当者との業務分担が必須となってくる。

  • システム設定

    現在、非常に多くのメール配信システムが存在しており、大きく導入型ASP型の2つにに分類できる。それぞれの配信システムを見ても、モバイル配信に強いシステム、配信結果のレポート機能に優れたシステム、料金体系が魅力的なシステムと、さまざまなシステムがあるが、まずどのようなメール配信を行おうとしているのか、どういった効果測定をしたいのか、そのために必要な機能は何かを整理し、それを実現できるシステムを選択することが重要である。各配信システムの違いや、主なサービスの一覧は後ほどの記事で詳しく説明する。

    また、セグメント配信やA/Bテストなど複雑なオペレーションを要する配信設定を行う場合も考えられる。配信システムの使いやすさという視点も重要となってくるだろう。

Doフェーズ

  • クリエイティブ制作

    クリエイティブ企画でのプランニング内容にもとづき、実際にメールの原稿を制作していく。原稿制作時には、自社のレギュレーションへの対応のほか、機種依存文字を使用しないこと、メール中での表記を統一することに注意が必要である。コンテンツ制作のポイントについては、後ほどの記事で詳しく解説する。

  • システム運用

    ASP型の配信システムは、通常は保守・運用を自社で行う必要がないが、導入型のシステムの場合は、保守・運用も行うことになる。特にモバイル向けのメール配信では、各キャリアが独自に導入している迷惑メール対策への対応や、近年ニーズが高まっている絵文字やモバイルHTMLメールの配信など、システム導入後に対応すべきことも多いと考えられる。

  • 配信オペレーション

    上記のクリエイティブ制作で作成した原稿と、その配信対象となるリストをセットにして配信設定を行う。メール配信はWebサイトのコンテンツ変更と違い、一度配信してしまったら、外部参照を行う画像ファイルやリンク先のコンテンツなどを除き、更新することができない点に注意する必要がある。社内でテスト配信を行うなどのオペレーション設計を行う必要があるだろう。

Seeフェーズ

  • 効果検証

    メールマーケティングの効果検証を行う。効果検証では大きく2つの効果を検証していく。

    1つは、毎回のメール配信のダイレクトレスポンスを測定する短期的な検証である。もう1つは、継続したメール配信によるユーザーのサービスへの認知、態度、行動の変化を測定する中長期的な検証だ。

    短期的な検証では、毎回の配信をより良いものにすべく、コンテンツやクリエイティブの改善を行う。その一方でメール配信は継続的に行われるため、メールを受信してから半年、1年間と経過するごとにユーザーのブランドへの意識に変化もみられるはずである。それがどのように変わったかを検証することが中長期的な検証である。この短期的な検証と中長期的な検証を行い、メールマーケティングの効果を最大化していくことを目標にしたい。

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