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グーグルでは上位なのにヤフーでは順位が低いのはなぜか(またはその逆)?

Moz(旧SEOmoz) 2008/3/21(金) 9:00 tweet7このエントリーをはてなブックマークに追加 印刷用

ずっと昔(といってもウェブの存在より古い話じゃない)、検索エンジン最適化(SEO)の作業には、検索エンジンごとに個別のターゲット化手法が必要だった。Hotbotならメタタグを使ったキーワード記述のなかで、すべてのキーワードを2つ並べる必要があったし、またNorthern Lightでは、右下の隅に少なくとも1人の踊る赤ん坊の画像を置くことが、大きな効果をもたらした。

現在、ほとんどのSEO担当者は、検索エンジン対策についても検索エンジンターゲティングの基準についても、同一のものを念頭に作業している。

  • キーワードを詰め込みすぎない賢い使用
  • 静的コンテンツの作成
  • 検索ロボットが容易に巡回できるURL
  • みんながリンクしてくれそうなコンテンツの構築
  • ソーシャルマーケティング、バイラルマーケティング、ディレクトリマーケティングによるサイトの宣伝

こうした手法は、SEO業界全体において、比較的一貫している。

しかし、多くの人々がいまだに、どの検索エンジンをターゲットとするべきか、または、ある検索エンジンでの結果が他の場合よりも優れている理由について、疑問や懸念を持っている。今回の記事で、僕はこれらのよくある疑問に一部答えていきたいと思う。

自分のSEO戦略では、どの検索エンジンを対象にすべきか?

この質問に対する回答を導くために、現在の主要検索エンジンを見てみよう(Search Engine Landより)。

検索エンジンシェア(Compete調べ)

主要3大エンジン(グーグル、ヤフー、マイクロソフト)を合わせると、米国における検索シェアのうち95.5%を占めており、主要4大エンジン(上記3社プラスAsk.com)では99.4%にまで及んでいる。

これら以外の小規模な検索エンジンに対する取り組みが、事実上必要ない理由を見出すのは簡単なことだ。もし1日あたり1000人のビジターをグーグルから獲得しているとして、市場シェアのうち0.6%分を占める小規模エンジンのために時間と労力を費やしても、可能性としては1日あたりのビジター数がおそらく10人増えるに過ぎない。

その一方、同じくらい単純な例外も存在する。米国以外の地域では、明らかに結論が異なる。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、英国、中南米の多くの国々、アフリカ、そして中東においては、極端にグーグル寄りになる(マイクロソフト、ヤフー、Ask.comのシェアが米国よりも小さい)。またアジアの場合はロシアと同様に、状況が多少異なる。これら地域におけるトップシェアの検索エンジンを見てみよう。

  • 中国――百度(グーグル、ヤフー、マイクロソフトなどもすべてシェアを獲得しているが、百度の首位を維持するために、多くの場合において政府が百度にリダイレクトしていた)
  • 韓国――Naver
  • 日本――ヤフー(ただしグーグルのシェアも同等に大きい)
  • ロシア――Yandex

さらに地域による違いだけでなく、大手検索エンジンが独占的あるいは支配的ではない価値の高い垂直検索分野がいくつかある。旅行、買い物、動画などだ。新興の検索エンジンは、ブログ検索、ニュース検索、金融情報検索、さらに地域情報検索で参入を図ろうとしてきた。しかし、これらの検索エンジンに対するSEO対策は、一般的にウェブ検索エンジンを対象とした従来の取り組みと大きく異なるため、同じルールを適用できるとは考えない方がいい。

全般的に見て、正しい回答といえるのは、「価値のあるトラフィックを生み出す検索エンジンを狙うこと」だろう。現在のところそれは、グーグル、ヤフー、マイクロソフト、Ask.comを意味する。

SEO初心者の多くにとっては驚くべきことかもしれないが、実は、各検索エンジン用のSEO施策は、戦略面でも実践面でも著しく似ているということだ。次の疑問の回答で、さらに深く踏み込んでみよう。

グーグル、ヤフー、マイクロソフトの各検索エンジンでヒットするようにするためには、どんなことを個別に行えば良いのだろうか?

正直なところ、個別に行うことはそれほどない。

現在、すべての主要検索エンジンは、主にグーグルのアルゴリズムに追いつこうとしており、検索エンジンに対する親和性(スパイダーの活動のしやすさ向上、適切なキーワードのターゲット化、意味論的に筋の通ったマークアップ、すっきりとしたURL、重複コンテンツの回避など)について、それぞれのサイトで最適化することは、事実上どの検索エンジンにも通用する。

かつては扱い方が大きく異なっていたキーワードの使用でさえ、概ね違いがなくなってしまった(昔はSEOの掲示板で「キーワードの繰り返しは、グーグルが相手のときより3倍にした方がヤフーに有効だ」なんて言われていたものだ)。唯一の例外として、マイクロソフトのMSN/Liveではキーワードを多用したURLやドメイン名を好むようだ。

ターゲティングの観点からいうと、以下のことに集中すべきだ。

  • すばらしいコンテンツの構築
  • リンク慣れした人たちに対する効果的な宣伝
  • 検索に適したウェブサイトの作成
  • できるだけ多様なサイトからできるだけ多くのリンク獲得

どの検索エンジンも、関連性の面で同じ目標を追求しているので、自分が検索エンジンのエンジニアだったらどうするかを考え、彼らが自分のインデックスでランクインされるのを楽しみに待つようなサイトを構築する。そして徹底的に宣伝するんだ。

グーグルでは上位なのに、ヤフーやMSNでの順位が低いのはなぜか?

これは、おそらくこの記事において最も一般的な疑問だと思う。率直にいって、この問いに確実に答えられる人はいない。グーグル、ヤフー、MSN/Liveはすべて、異なるインデックスと異なるランキング・アルゴリズムを使用している。つまり、これら3つの検索エンジンの結果は、必然的に違いがあるということだ。

しかし、ここで僕がまったく何もアドバイスしなかったら、ケチな野郎だといわれそうなので、この件に関する自分の正直な意見を述べておこう。

もしグーグルでは上位ランクに入るのに、ヤフーやMSNでそうならないのなら、以下のうちのどれかがその要因かもしれない。

  • そこそこの最適化しかしていない、被リンク数の少ないURLでも、信頼性の非常に高い強力なドメイン名上にあれば、おそらく他の検索エンジンよりグーグルでのランクの方が高くなる。これは、グーグルのアルゴリズムは、ドメイン名の持つ権威と信頼性を基盤としたものに強く依存していることが理由だ。もし自分のコンテンツのターゲット化(多数のキーワードと多数の外部リンク)が不十分なものの、強力なドメイン名上にある場合、それがグーグルで妙に評価が高い理由かもしれない。
  • 最新のインデックスを持ち、新しいリンクを即座に発見して、それを評価することに関しては、グーグルが最高の能力を備えている。コンテンツを公開して間がなかったり、最近になって多くのページからリンクを獲得した場合は、それがヤフーやMSN/Liveよりもグーグルで上位ランクを獲得した大きな要因となっている可能性がある。
  • グーグルは、価値の低い多数のリンクよりも、少数の質が高い信頼性のあるリンクを評価する。これによって、検索結果の上位には、数が少なくても信頼性の高いリンク獲得状況に対してグーグルが与えた価値を得たサイトやページが出がちになる。

ヤフーやMSNでは上位ランクに入るのに、グーグルでのランクが低いのはなぜか?

先の質問と同じように、確実な回答を出すことは不可能だが、再度僕の考えを説明していこう。

  • ヤフーは、いわゆる「操作的な」リンクを識別して評価を下げることに関して、グーグルほどには優れていない。有料リンク、リンクファーム、相互リンク、自由にリンクを追加できるページ上のリンク(ブログコメントのスパムや、ゲストブックのスパムなど)が評価されることはグーグルでは滅多にないが、ヤフーではいまだに効果的な場合もある。
  • MSN/Liveは、操作的なリンクの識別に関して、いまだにヤフーにすら大きく劣っている。したがって、MSNで商業志向の強い検索を行うと、検索結果ページには、グーグルでは絶対に評価しないようなリンクを利用したサイトやページで満ち溢れている(そして多くの場合、非商業志向の検索結果ですら)。
  • グーグルではいまだ、ある種の「サンドボックス」を思わせる一連のアルゴリズム的な効果を用いている。これはつまり、グーグルのインデックスに入ったばかりの新しいドメイン名や、新しいサイトにコンテンツを移動させた従来のドメイン名が、通常のグーグルのアルゴリズム評価に比べて低い評価を受け、ランキング上の問題に陥りがちということだ。この効果は、2、3年前よりも影響が弱くなったものの、今でも確実に存在している。実際、先週に親友のサイトで「ランクの突然低下」が発生した。これは、最近僕が目にしたサンドボックス効果の最たる例だ。
  • グーグルは最も「疑い深い」検索エンジンなので、もしあまりにも過度にリンク獲得に励んだ場合、自分自身は何も悪いことをしていないとしても、グーグルが少なくとも一時的にペナルティを課したり、リンクの評価を下げる場合がある。僕が知る限り、これはアンカーテキストに関する問題で最も顕著だ。具体的には、特定のサイトにおけるすべてのバックリンクのアンカーテキストが、一言一句変わらないという状況だが、それ以外の「パターン」がグーグルの懸念のきっかけになる可能性もある。

なぜ自分のサイトがAsk.comでランク入りしないのだろうか?

Ask.comは、ほかの主要検索エンジンとはまったく異なるアルゴリズムを用いている。

グーグル、ヤフー、MSN/Liveがすべてグローバルな人気(該当のサイトにリンクするウェブ上のすべての別サイトからのリンク)を使うのに対し、Ask.comは局所的な人気に依存しており、該当サイトの特定分野において、テーマ的に関連性のある別のサイトによって構築されたリンク資産だけを評価する。

インターネットを地勢モデルにあてはめて考えた場合、グーグル、ヤフー、MSN/Liveは基本的に、地球上のあらゆる場所から得た投票をページランクに反映しているものといえる。一方Ask.comの場合は視点が異なり、同じく地勢モデル的にいえば、自分の地元地域から得た投票だけをランキングに反映するという考え方だ。

これはつまり、Ask.comで上位ランクを得るには、グーグル、ヤフー、MSN/Liveとは相当異なる一連のリンクが必要ということだ。

ほかに考慮すべき検索エンジンがあるだろうか?

前述した米国外地域における主要検索エンジンや、自分の目的に関連する垂直型検索エンジンを除けば、「あまりない」というのが答えだ。Altavista、Dogpile、Hotbot、Lycosなどは、単に多くの労力をつぎ込むに値するほどのトラフィックをもたらさない。また、どのみちこれら検索エンジンのアルゴリズムも、傾向として主要検索エンジンに似たものだ。

しかし今後、こうした状況が変化する可能性もある。wikia search、Cuill、Powerset、そしてMahaloのような新興の検索エンジンが、市場大手からシェアを削り取ろうと努力しており、今から2年ないし4年後には、Ask.comあるいはMSN/Live規模の注目に値する競争力を持った存在が複数出てくるかもしれない。

今回の記事が、あなたとあなたの神経質な顧客にとって、これらの厄介な問題にある程度の解決をもたらすものになることを願っている。いつものように、コメントは大歓迎だ。

最新情報:この記事に関するSphinnのスレッドのなかで、前述以外の検索エンジンが市場で首位に立っている国々(アイスランド、チェコ共和国、エストニアなど)も多数あると、ニック・ウィルソン氏が指摘してくれた。この件に関しては、「2007年世界検索エンジンレポート」(PDFファイル)にもっと詳細な情報が載っている。

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