[マンガでわかる] クライアントの耳はロバの耳

[マンガでわかる] クライアントの耳はロバの耳 ~制作会社とトラブルを起こさない発注の心得

クライアントの耳はロバの耳

クライアントの耳はロバの耳
制作会社とトラブルを起こさない発注の心得

TEXT:益子 貴寛(サイバーガーデン) SCRIPT:加藤 さこ ILLUST:田中 斉

ウェブサイト制作会社にとって、クライアントはいわば王様的な存在。その要望を可能な限り叶えるのがウェブディレクタの使命なのだが、ときにはクライアントのトンデモナイ要求に対して、「クライアントの耳はロバの耳!」と叫びたくなることもあるのだ。

この連載では、ウェブサイト制作の現場で起きるさまざまなトラブルを紹介し、その原因を探り、解決法を紹介していく。

トラブルを起こしながらもウェブサイト制作にいそしむ人々

上辺さん

上辺さん(34歳)
ウェブ好きで、技術能力、コミュニケーション能力の高い、やり手ウェブディレクタ。ストレスを顔に出さないように気を付けている。


ジョン

ジョン(25歳)
デザイナーで上辺さんの同僚。フレンドリーで大らかな上辺さんの良き理解者。気持ちの切り替えが早い臨機応変タイプだが、理不尽なことがあると「チクッ」とイヤミが出る。


路端くん

路端くん(37歳)
勤めている会社でウェブサイト関連の仕事を担当しており、制作会社とのやりとりを任されている。上司に言われたことをそのまま伝えてしまう、ちょっぴり考えが足りないお調子者。


押野課長

押野課長(43歳)
路端くんの上司で、部下に厳しいゴリ押しタイプの中間管理職。ウェブの知識は自分では持っていると思い込んでいるが、実はシロウトレベルだ。


社長

社長(60歳)
路端くんが働く会社の社長。しっかりとした企業理念を持っているが、ウェブの知識はほとんど皆無。まれに押野課長に鋭い突っ込みを入れることもある。


片井さん

片井さん(47歳)
コピーライター歴25年のベテラン。バブル時代に大手広告会社を退社してフリーになり、テレビCMや雑誌でバリバリに活躍してきた。

この記事はどんな人向け? なんのための記事?

「クライアントの耳はロバの耳」の連載を主に読んでほしい読者は、もちろん企業のWeb担当者だ。

この連載を読むことで、ウェブサイト作りにのさまざまな段階で、どんなことに注意すれば制作会社と良い関係を保てるかを知ってほしい。それは、ひいては自社のウェブサイトを成功させられるWeb担当者になることにもつながるのだ。

この連載の目的は、「どうすれば良い結果を得やすいか」をWeb担当者に知ってもらうことであり、制作会社の視点で出来事を揶揄することは主眼ではない。

◇◇◇

企業サイトがどんどん複雑化してコンテンツも増えていっている現在、ビジネス上の目的を達成するためにチームが一丸となって動かなければ、良い結果は得られない。

また、サイトを運営している人たちのモチベーションを良い状態に保たないと、サイトのパフォーマンスは上がらないものだ。特に、更新頻度の高いサイトではその傾向がある。

そういった意味でも、企業サイトにおけるウェブサイト制作会社というのは、製造業などにおける外注業者というよりは、一緒にオンラインのビジネスを作っていくパートナーだと考えるべきものであり、Web担当者と制作会社の関係作りには、それ相応の意識が必要なのだ。

もし自分にはウェブサイト運営に関する経験や知識が十分でないとあなたが感じているのならば、なおさらそうだ。制作会社の人にウェブビジネスの経験があり、あなたの強力な助っ人になり得る場合でも、あなたの態度から「お金を払ってるんだから、言うとおりにやればいいんだよ」という意識が感じられると、制作会社の人は言われた最低限のことを無難にこなすようになり、より良いサイト作りの意見などは得られないだろう。

今どき、そんな考え方で仕事をしているWeb担当者は滅多にいないとは思うが、それにしても、ウェブサイトの企画・構築・運用において必要な仕事内容は多岐にわたり、その端々でちょっとしたことに注意するかどうかで仕事の進み具合は大きく変わるものだ。

まずはウェブサイト制作会社の中の人が、どんなことで困っているのかを知り、その背景を理解したうえで、物事をうまく進めるにはどうすればいいのかを知ってほしい。

Web担編集部 編集長 安田 英久

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