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こんなウェブデザイン会社はいやだ!--SEOに携わる者からの視点

この記事はもともとSEOmozのYOUmozセクションに掲載したものですが、 非常に優れているのでこちらのブログに格上げしました。

今日の午後、僕はかなり大きなプロジェクトの関係で、あるウェブデザイン会社と話をすることになった。

僕は今、ある会社から、事業資金の潤沢な半新興企業のCOOにならないかと持ちかけられていて、話を進めているところなんだ。けれども残念なことに、その会社のオーナーたちはすでにあるウェブデザイン会社を選んじゃってるんだよね(ただ幸いなことに、どんな形であれ僕にはその会社にこだわる義務はない)。

この役割を引き受ければ僕には、その会社のサイトからオフィスの壁紙の色まですべてに対して責任が生じる。そこで、引き受けるにあたって、そのデザイン会社と直接話をさせてほしいと頼んだ。そのほうが、その会社のこともその会社の能力もよくわかって、不安がなくなるからね。

僕はなんとなく、そのデザイン会社は、あまり技術面に詳しくないオーナーたち相手に、もっともらしい「バズワード」で煙に巻いて契約にこぎ付けたんじゃないかって気がしてるんだ。というようなわけで、そうした僕の経験を公開すれば、ウェブデザイン会社やSEO会社を選ぶときに、同じような間違いを犯さずに済むんじゃないかと思って、ここに記事を書くことにした。

そのデザイン会社のバックグラウンドを調査するにあたって、僕はまず素直にそのウェブデザイン会社のウェブサイトを訪問してみた。

  • a)同社サイトの品質
  • b)同社が手がけた顧客のサイトの品質

を見極めるためだ。この両方をチェックした結果、僕ならそのサービスを利用し続けないだろうとの印象を得た。

僕が責任を負うことになるビジネスは、ある特定の業界内でコミュニティを作り上げることも大切なのだけれど、まずSEOやSEMに大きく依存する。サイトは、今のところ他のどこにもない情報を含んだものにしなければならない。それが可能性を拡げるということだ! したがって、Web 2.0的な機能はもちろんのこと、この企業で使われている先進的で緻密なSEOテクニックを僕が探すことになるのはわかるだろう。この会社はまさにそうした方面が専門だと主張しているという話をオーナーから聞いていたんだ。それならラッキーだ!

以下に、僕がこの会社のサイトをチェックして発見したことを書いておく。

  1. title要素に会社名が含まれている。そして、会社名しかない。ここでは実名を書かないけれど、その会社の社名は1語で、それに「Technologies LLC」が続く。そう、title要素が「○○ Technologies LLC」っていう3語だけなんだ。勘弁してくれよ。SEOに関して多少なりとも知識があればわかるだろうけど、これはSEO会社のサイトのタイトル部分なんだよね。こんなSEO会社なら、どこかよその会社を当たった方がいいだろう。もちろん、サイト内のすべてのページで同じページタイトルを共有していた。自分の仕事を秘密にしていて、だれにも自分のサイトを見つけてほしくなければ、これは絶対お薦めの方法だ。

  2. ホームページはそのほとんどがイメージマップだ。テキスト部分はごくわずかしかない。実際、ホームページにあるテキストといえば住所とmailtoリンクを貼ったメールアドレスだけ(うっ、COOとしての初仕事がスパムの対処だなんて勘弁してくれよ!)。alt属性の入った画像も一部にはあったけれど、画像上にある言葉を繰り返しているだけで、SEOの観点から見てほとんど価値のあるものではなかった。そこにあった代替テキストの例を示すと、「getting started」(まず初めに)とか「what do we do?」(当社の業務内容)とか。間違っても、この会社の「業務内容」とやらが最良のSEOだなんて考えちゃいけないことがますますはっきりしてきた。

  3. 好奇心から、このサイトのソースコードを表示させてみた。すると予想どおり、meta keywordsとmeta descriptionはどのページも同じだ。こんな手抜きのソースでは、どのページが何を示しているかさっぱりわからないということを、いつになったらわかってくれるんだろう? こういう輩に対してちょっぴり腹が立ってきたぞ。さて、ソースコードを詳しく調べていくと、tableはあちこちに使っているのにh1要素もCSSも使っていないことなどがわかった。思わず手を止めて、今が1997年でないことをカレンダーで確認しちゃったよ。これだけ材料が揃っていれば、今日の午後のミーティングはキャンセルして、オーナーにはこの会社はやめておくように言うべきだったのだが、すぐにというわけにはいかない。そこで僕は、何か(何でもいいから)僕が指示を出すことで彼らがうまくやれそうなことや、この会社がうまくやれると考えられそうな根拠を探すことにした。こりゃ大変だ。でも……。

  4. 調べてみると、たくさんの被リンクがあるじゃないか。すごい。この会社がこれほどたくさんの被リンクを獲得しているなんて驚きだ。ざっと見て3000件以上はある。これはたぶん、サイトの各ページのいちばん下に自分の会社へのリンクを置くよう、うまいこと顧客に(おそらくは顧客自身も知らないうちに)認めさせているからなんだろうな。この会社は、大学の友愛会や女子学生クラブのサイト作成(おそらくは無料で)から出発したらしく、.eduドメインの顧客サイトもある。天才的だ! 正直なところ、こういうサイトもほかのサイトと同じで権威はないが、ドメインが.eduで終わっているということで、検索エンジンからボーナスポイントがもらえるんだ(ラッキー)!

被リンクが3000件以上あり、その多くが.eduドメインからのものだというのは、なかなか幸先がいい。ただ、1つ問題が発覚した。各リンクはすべて、まったく同じアンカーテキストを使っているんだ。そしてそのアンカーテキストとは……(ここでドラムロールの音)ここの社名を表す1語だ。いや、それは単語でさえないんだ、まったく。誰も――絶対に誰も――わざわざ打ち込んで検索しそうにない語呂あわせみたいな社名なんだ。でも、もし(僕がやったように)この会社の造語による社名で検索してみれば、検索結果にはこの会社しか表示されないことがわかるだろう。

この時点で僕は苦痛を覚えた。この会社は本当に大きくなりかけているのに、自分たちが何をやっているのかさっぱりわかってないんだ。これは、マットレスの下に金を詰め込むようなものだ。安全なことは安全だろうけど、みすみす資産を持っていながら、そこから得るものは何もない。

このサイトの顧客リストや、そこに掲載されたサイトに目を通してみてさらに悲しくなった。h1要素が一切ない。キーワードを使ったtitle要素もなければ、サイトマップもない。meta要素がまったくないサイトもある。ディレクトリ(DMOZなど)への登録もしていない。これでは、偉大なるGoogle様で顧客の会社名や、ときにはドメイン名で検索しても、そのサイトは見つからないってことになる!

さて、あと2時間でこの会社とのミーティングだ。それなのに、僕はまだ何か注目すべき良い点を探している。

この会社のウェブ開発の面にはいっさい触れていないが、僕が期待しているのは1997年ではなくて2007年におけるサイト構築なので、開発だけはうまくできるとは思えない。僕が想像するに……「ウェブ標準に準拠したXHTMLですか? DHTMLのことじゃないんでしょうか? もちろん、それならできると思いますよ」などという答えが返ってくるのだろう。

とにかく、いやしくもこうした分野でやっていこうとしているのなら、まずは自分のサイトをきちんとしといてもらいたいものだ。話にバズワードを散りばめて顧客を丸め込み、何かのビジネスにありつくことができたとしても、この仕事をよくわかっている相手が出てきたりしたら、長い1日になることは覚悟したほうがいいだろう。

記事を書き終える前に、僕の経験から最後に1つアドバイスしておこう。

もし、君がウェブデザイン会社かSEO会社をやっていて、自分自身はその仕事が実際には得意でない場合は(そういう例を僕は今話したばっかりだね)、「これまでの業績」の一覧を君のウェブサイトで見られるようにしないほうがいい。興味を持った競合他社に「うちは使えない会社だ」って知らせてるようなものだし、有望な見込み客リストを提供することにもなる。おっと、これはまた改めてブログで取り上げるかもしれないな。今はとりあえず、そろそろこの会社とのミーティングに出かけるとするよ……うっ、辛い。

Rebeccaから一言:この記事は投稿から1週間以上経っているけれど、YOUmozコミュニティでなかなか好評だったので、メインのセクションに格上げしてさらに議論できるようにしたほうがいいと判断したの。

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