企業ホームページ運営の心得
商売用SEOのコツ。上位表示でも儲からないのにはワケがある

Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の弐十弐

実力と正比例しないSEO料金

ホームページ制作料金は相場が形成され、予算に合わせて業者を選べるようになりました。注意点は所在地の地価とオフィスの延べ床面積が料金の係数となっているかどうかだけです。

とあるインフォプレナー系セミナー業者からの「未承諾メール」にこうありました。

「SEO対策は扱うことが難しいため、一般的には多額の資金を投下して、業者に委託しなければなりません」

口元がゆがんでしまいましたが、確かにSEOは一般的になったのが新しいためか、玉石混淆で料金もピンキリではあります。

レストランで「調理料」を請求されたら

SEOには内部と外部があり、自分のホームページのなかだけでできるものを「内部SEO」と呼びます。

見積もりに「SEO」という項目がある場合は内訳を確認してください。「内部SEO」なら、レストランで「調理料」を請求されるような話だからです。

コンテンツを作る際に、タイトルをつけて見出しを用意するといった「当たり前のことをする」だけで、ある程度の内部SEOはできているものです。他にもフレーム構造を使わない、マイクロコンテンツを用意する、テーブルレイアウトは歓迎されないなど、「トレンド」を知っていればこれまた当然です。内部SEOに「多額の資金」は必要ないのです。

リンクは南海の孤島につながる定期便

一方、外部SEOはちょっと違います。

これは検索エンジンが有力だとするサイトから「リンク貼って貰う料金」を指すことが多く、有力サイトの「価値」を分けて貰い、その分の費用が発生するということです。料金は価値しだいで、無料のやり方もあります。

外部からのリンクは絶対に必要です。できたばかりのホームページは南海の孤島のように誰も存在を知りません。そこにリンクを貼ることで外界とつながり、超有力サイトからのリンクは、島に定期便が就航されるような効果を期待できるのです。

ただし、商売用では「費用対効果」の見極めが必要です。

「グーグル対策」という触れ込みなら、国内シェア3割ちょっとの検索エンジンへの投資が妥当かということを検討してください。商売は経費が儲けに直結しますし、国内ではヤフーが未だ5割のシェアを占めております(※関連記事:Web担心得其の八「グーグル? ヤフーで問題ないしという国民気質」)。

SEOをやらないという方法もある

未承諾広告の「SEO」のススメにあった「対策が難しい」というのは間違いですし、SEOで多額の費用を使うのは馬鹿馬鹿しいという考えもあります。内部的なことはホームページを作る上での基本を抑えていれば自然とできることですし、多額の費用を使わなければできないSEOなら最初から「検索連動型広告」に投資すれば良いというものです。

SEOは探して貰いやすくする方法、検索連動型広告は「探している客」に(金を払って)紹介して貰うサービスです。

商売用ですからSEOでなければならない理由など1gもありません。目的にあった手段を選ぶべきです。

「大阪」で検索しているのに東京をクリック?

ただし、上位表示がクリックを保証してくれるものではありません。

東京・大阪など全国の主要都市にフィットネスジムを持ち独自の痩身法を指導している企業の話です。オフィシャルページの他に、ジムごとにホームページを開設していたのですが、「痩身法 大阪」(※実際には独自の名前)という検索で東京のジムに訪れる人が多いことがアクセス解析から解りました。

検索順位は1位がオフィシャル、2位が関連団体で3位が大阪、東京は4位。痩身法のキーワードでオフィシャルに飛ぶ広告も出しています。ところがクリックされるのは4位の東京です。

そこで、検索結果を見ると答えは明らかでした。

検索結果には「社名+オフィシャル」「社名+大阪ジム」といったものがずらっと並び、「この痩身法とは?」と説明があったのは東京だけでした。つまり、痩身法を知りたいと検索した人への「答え」が用意されていたのは東京だけだったのです。

キャッチコピーは欲求を満たしてあげる

自分が検索する立場で考えれば簡単な話で、検索連動型広告も含めて、商売用SEOで大切なのことは「目を惹く」ことです。

検索結果はいわば「連合広告」で、タイトルはキャッチコピーで説明はリードです。これが検索した人の目に留まりクリックされます。

ただし、「キャッチコピー」といっても、テレビCMや新聞広告で使われているものの多くは「企画会議」を通り「プレゼン」を勝ち抜くことが目的で作られており、商売用SEOでは役に立たずな点に注意が必要です。

気取った見当違いの言葉ではなく、ストレートに「検索キーワード」を軸に、「知りたい」や「欲しい」「解決してくれるかも」という欲求を満たしてくれる(そうな)単語と組み合わせたキャッチコピーとリードがクリックを誘発します。

客は仲御徒町駅利用者だけ

最期に検索連動型広告のタイトルによる実例を1つ。

「ドイツ式巻き爪サロン カノン」で検索連動型広告で上位入札してもクリックは僅かでした。

話を聞くと「巻き爪」になると歩くのも辛く、少しでも来院しやすいように駅徒歩1分の物件を選んだといいます。そこで、巻き爪が痛くて歩きたくない人向けに、仲御徒町1分 巻爪ケア専門店というタイトルにして、できるだけ歩かなくてすむことを伝えてみると、クリックが急増し予約メールが殆ど毎日入るようになりました。

世界につながるインターネットですが、実店舗へは地下鉄日比谷線仲御徒町駅を利用できる人だけということも見逃されがちで、商売用SEOでは「使え」ます。

客商売の基本である「誰に何を売るか」を徹底的に考えることが商売用の客に相手にされるSEOの始まりなのです。

♪今回のポイント

商売用SEOで大切なアプローチは客商売の基本から考えること。

大量CMでも売れないものがあるように、上位表示だけでは客はやってこない。

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