売れるネットショップ開業・運営

4種類の集客パターンを使い分ける | 売れるネットショップの法則12

集客は「潜在客が回遊している場所」を見極めた上で、集客施策を選び、実施する
売れるネットショップ開業・運営eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
※この記事は、書籍 『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。
この記事は第2章「商品タイプを踏まえた集客の法則」のトピック「『集客の考え方』を理解する」の記事です。重要度★★★緊急度★★★

「魚鱗・鶴翼の理論」で4種の集客施策を使い分ける

集客は、漁業に似ている。魚のいないところに網を張っても何も獲れないのと同じで、「潜在客が回遊している場所」を見極めた上で、集客施策を選び、実施するのが大切だ。また、取扱商品の特性によってターゲットとする潜在客の行動や、回遊場所も変わってくるので、それぞれ重視すべき集客施策も違う。

だから、法則10法則11で説明した「魚鱗・鶴翼の理論」に基づいて、それぞれに適した施策を選ぶ必要があるというわけだ。

この「集客」の章では、4種類の集客施策を案内している。施策の一覧については、次ページの図にまとめてある。まずは本法則で全体像を把握してから、法則13からの具体的な施策へ読み進めてほしい。

鶴翼戦略では検索からの集客を重視する

メルマガの役割

メルマガ集客は、基本的にはいったん来店した相手への「再アプローチ」なので、本書では追客施策に分類している。

鶴翼戦略を取る商品数が多い店や、ニッチタイプの店では、来店客のほとんどが検索エンジンかモール内検索経由のはずだ。

検索エンジン経由の来店客を増やしてくれる集客施策は、検索での表示順位・表示率を上げる「検索対策(SEO)」と、検索結果に対して広告を表示する「リスティング広告(検索連動型広告)」の2通りがある。商品を「買うつもり」で検索しているユーザーが来店するので、購入率が高い。実際、多くの店で、売上のベースを作っているのは検索経由の購入客である。比較的低コストで始められるので、どのタイプの店にも有効な施策だと言えよう。

この、SEOとリスティング広告はあらゆる店舗にとって重要だが、法則11で述べた通り、商品数の多い店は特に注力する必要がある。ちなみに、うまくいくかどうかは、潜在客のニーズを察知し、検索に使われるキーワードを予測できるかどうかにかかっている。詳しくは法則16「SEOの真実を知る」以降を参照してほしい。なお、楽天市場などのモール内検索でも、SEOは可能だ。独特の方法論があるので、詳しくは法則20で紹介する。

これらの施策は、漁業に例えると、低コストで安定した結果が期待できる「沿岸漁業の定置網」だと言えるだろう。

魚鱗戦略では検索以外の集客が欠かせない

広告の呼び方もさまざま

純広告は、広告業界では「純広」、楽天界隈では、懸賞広告と対比させて「販売広告」「売り系広告」などと呼ばれることが多い。

商品数の少ないニッチ店舗

商品数が少なく、魚鱗戦略を取るしかないようなニッチ店舗は、「リスティング広告を使って入口商品に誘導する」形になる。

魚鱗戦略を取るような商品数が少ない店では、検索からの集客だけでは限界がある。そこで、さらに3つの集客施策を行う。

1つ目は「純広告(純広)」の活用だ。「純広告」とは、「リスティング広告(検索連動型広告)」や懸賞広告と違い、ショッピングモールやポータルサイトなどに料金を払って掲載する広告を指す。漁業に例えるなら、一攫千金の「遠洋漁業」。費用がかかり危険もあるが、成功したときのリターンは大きい。うまく使えば、検索しないユーザーの「眠っている需要」すら呼び覚ましてしまう効果があるからだ。

2つ目は、特に楽天市場で盛んな「懸賞」だ。景品を用意し、応募を募り、この際にメルマガ配信許可をもらい、継続的なメルマガでユーザーの信頼を得て、商品を販売する。「懸賞広告」で告知すれば、より早く応募が集まる。手間と時間がかかるが、仕組みとして定着すれば強い「養殖」に該当する。

3つ目は「紹介促進」。マスコミや個人ブログなどでの紹介を促進する。報酬ありきの紹介(アフィリエイト)も含む。他の施策と違って、かけたコストが結果になって帰って来てくれるか分からないが、世間の注目がネット通販に向けられている昨今、重要度が増してきている施策である。いわば「稚魚の放流」だ。

各施策の特徴を理解し、費用対効果を計測しながら活用する必要がある。

4種類の集客施策
4種類の集客施策
集客施策は、大きく4種類に分類できる。まず最初に考えるべきは、どんな商品でも検索経由。SEOとリスティング広告の2通りで集客できる。しかし検索経由が弱いタイプの店は、他の施策も積極的に活用する必要がある。
楽天市場への出店の集客力は?
川村氏

「楽天市場に出店すればお客が増える」と思っている人が多いですが、これは誤りです。楽天市場に出店しただけで、「ショッピングモールのたくさんの利用客が自店にどんどん来てくれる」なんて夢のような話はありません。

楽天市場出店の最大のメリットは、日本で最も使われている『買い物専用検索エンジン』に商品を掲載できること。これは他のショッピングモールでも同様です。

検索エンジンに掲載するわけですから、検索してもらえない商品であれば、お客さんはあなたのお店に来てくれませんし、当然商品は売れません。また、検索されても、表示順位が下の方であれば見てすらもらえません。ですから検索対策は必須ですし、「ショッピングモールのたくさんの利用客が自店にどんどん来てくれる」には、露出を増やすための広告や懸賞企画が別途必要になります。

それでもモール出店は魅力的ですが、いろいろと手間やお金はかかります。夢を見すぎないようにしましょう。(川村)

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※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

「商品タイプ別」のネットショップ開業・運営ノウハウとは?

例えば、剣道用品のような「ニッチ商品」と、無名の自社ブランド商品、価格競争の激しい有名メーカー品では、有効な「売り方」はまったく違います。

本書では、取扱商品を4タイプに分類し、各タイプの強みを生かした集客・ページ接客・リピート促進手法を紹介します。

【自分の店の強み】を知れば、混乱していた頭もすっきりし、優先順位が明確になり、それまで空回りだった歯車も噛み合います。

目からウロコ が落ちました。ショップの立ち位置が明確になりました。
何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

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