生田昌弘の「Web担当者に喝!」

有能なWeb担当者なくして、企業Webサイトの成功なし! ネットビジネスを統括するのはWebマスターと心得よ

Web担当者は、Webマスターとして、ネットビジネスを統括し成功に導くキードラ イバーだと認識すべし

※本記事は、2015年10月掲載の記事を再掲したものです。

Web担当者をただの外注管理だと思っている経営者や上司に喝!
有能なWeb担当者なくして、企業Webサイトの成功なし!

本稿のテーマを生田氏がより詳しく解説するセミナー「企業Web担当者 初級講座」が開催されます。最新の開催情報の詳細は記事の最後をご覧ください。

「集客しろよ」と上司は言うけれど

Webサイトは、お客さまの問題解決ツールであり、お客さまは、目的をもってWebサイトに訪れている。だから、お客さまの問題を解決できないのであれば、Webサイトとして機能していないということになる。

Webサイトとは、お客さまの問題を解決するサービスを提供する場所なのだ。

いくら集客しても、お客さまに良いサービス、求められているサービスを提供できていなければ、成果にはつながらないし、逆効果になる場合すらある。

そうしたなか、上司の無茶ぶりや経営者からの成果要求にWeb担当者は日々疲労困憊している。

Webサイトでもっと成果は出ないのか!?
経営者A
もっとたくさん集客できないの?
上司B
とにかくこれ明日までにWebサイトに掲載して!
営業C

どうしたら集客できて、成果が出るのかわかれば苦労はない。さらに、各部署から届く原稿やバナーの掲載依頼や修正依頼に追われ続ける。また、こうしたやり取りは社内だけではない。

やりたいことを明確にしてくれないと作れません!
制作会社A
たたきになる原稿は、そちらで用意していただかないと……
制作会社B
A案とB案のどっちにするのか、早く決めてください!
制作会社C

制作会社からも、なんだかんだとタスクを押し付けられる。Web担当者は、中間管理職の極みなのか。

Web担当者は、どこへ行く

Web担当者は、雑務に追われている。特に日々の運用に対して、ストレスを感じていないWeb担当者はいないのではないだろうか。日々の運用も大切な仕事だが、便利屋のように仕事を押しつけている状況が、企業Webサイトが失敗している根本的な問題の1つであることは間違いない。

リアル店舗を想像してみてほしい。きちんとした接客やセールなどの企画を考える暇もなく、在庫の補充と店舗の改修のみ行っている店員しかいない店舗を。

リアルなら「あり得ない」と誰もが思うだろう。なぜ、Webサイトだとあり得ない状況が起こるのか。

企業WebサイトにおけるWeb担当者の役割が、この10年で劇的に変化し、重要度を増している。10年くらい前の「ちょっとWebに詳しいから」という理由で担当者を押し付けられていた状況から、業務としてきちんとアサインされる状況に変化した。しかし、何をどうやるか誰からも引継ぎをしてもらえない状況に変化はない。

どんな職種でも同様だが、その職種ごとに専門知識やスキルが必要になる。それらは、長い年月をかけて、その会社のナレッジになっていく。だから引継ぎを行い、何年かその職を経験すれば、誰もがその職種のプロに成長していく。

しかし、Web担当者に関しては、成長過程の最初の部分が見事に欠落している。担当者になったところで、最初から専門知識やスキルがあるはずもない。会社にもそんなものがなければ、Web担当者の成長は望めない。それなのに、企業Webサイトの重要性は日々高まり、周りからの要望も高まるばかりだ。

Web担当者に教育と権限と予算を!

(制作会社の心の叫び)

Web担当者は、Webマスターと呼ばれなければならない

Web担当者とは、日々の運用更新や雑務に追われるだけの存在ではなく、Webのプロフェッショナル、すなわちWebマスターである。そのあるべき姿は、Web構築・活用を中心とした企業のビジネス展開プロジェクトのリーダーであり、企業のインターネットビジネスプロジェクトのすべてを統括して、成功に導く存在だ。

企業の経営陣が打ち立てたインターネットビジネスの構想を的確にプロジェクト化し、プロジェクトに必要となる専門家たちをコラボレーションさせながら、具体的な戦略や戦術、アウトプットレベルへと落とし込んでいく存在であり、プロジェクトの総責任者でもある。Webマスターへの道のりは、険しく果てしないかもしれない。

まず企業は、Web担当者が雑用や運用更新担当者だという理解から、自社のWebサイトを成功に導くキードライバーだと認識しなければならない。だから時間がかかろうとも、自社内で人材を育成することは、必修であり急務であると認識する必要がある。

図版
Webマスターのあるべき姿

Webサイトが今も、そしてこれからも、企業にとってお客さまとの重要な接点であることに異論はないだろう。お客さまとの接点の最先端にいる人材に、どうして必要な教育や投資ができないのだろうか。自社で教育が無理なら、さまざまなセミナーや講座が開催されている。

私も講師を務める「企業Web担当者 初級講座」が開催される。Webマスターと呼ばれるために必要な概要が学べるはずだ。

キノトロープの生田氏をはじめとする、豪華講師陣が講演するセミナーが開催されます。

Web担当者が身に付けておくべき
Webマーケティングの基礎を2日間で学ぶ

本日のまとめ

Web担当者は、企業Webサイト成功の鍵。

Web担当者が、Webマスターと呼ばれ、能力を発揮できなければ、継続的なWebサイトの運用はない。

「お客さまにサービスを提供する」そんなWeb担当者でなければ、Webサイトで成果を出すことはできない。

すべては、お客さまの問題解決のために!

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