Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

専門家の僕が答えられない8つのSEOの疑問

時々このブログのせいで、自分がSEO分野の鼻持ちならない知ったかぶりのように思えてくるのだけど、断じてそれは違う。僕が上手く答えられない疑問を挙げていけば、議論もできるしいいなと考えた。それじゃ、始めるよ。

  1. 同一ページ内の複数のアンカーテキストの価値は減少していく?
    1つのページからあるページに複数のリンクを張った場合、2つ目以降のリンクのアンカーテキスト(1つ目のリンクのものとは異なると仮定)の影響力は小さくなる、あるいはゼロになるのではないかという説がある。具体例を挙げると、カッコいい作品による食器具アートとてもクールだ、という具合にリンクを張ったときに(この3つのリンクはすべて同じページへのリンクだ)、検索エンジンは「食器具アート」や「とてもクール」よりも「カッコいい作品」というアンカーテキストを重視するというものだ。真偽はどうなのだろう?

  2. 同義語はどこまで有効なの?
    アクス解析」(わざと打ち間違えている)のような検索をしたとき、Googleが「アクセス解析」のような、より可能性が高い語句で検索したかのような結果を返してくることに注目しよう。そんな中、僕が本当に「アクサス解析」の検索に最適化したいのだと仮定すると、この間違ったスペルについて上位の数ページより強力なページを用意することで、理論的にランクを巻き返すことができるのだろうか? それとも、Googleはしかるべきスペルを含むページを重視するのだろうか?

  3. リンクを削除されるとランキングに悪影響?
    たとえば、ある編集者がWikipediaにあなたのサイトを掲載したとしよう。数週間後、ほかの編集者があなたのサイトへのリンクを削除する。検索エンジンは巡回によって、リンクの追加とその後の削除を認識する。このように、良質なリンクがしばらくして削除されることは、まったくリンクが張られない場合よりも不利に作用するのだろうか? Wikipedia(またはほかの権威あるサイト)から削除されるということは、単にサイトやページからリンクによる恩恵を取り除く以上に、ランキングに悪い影響を与えるのだろうか? (注意:Wikipediaはあまり良い例ではなかったかもしれない。というのは、リンクの追加と削除が頻繁に行われているため)

    ※Web担編注(2007/07/05追加) 現在、すでにWikipediaからのリンクにはrel="nofollow"が付くようになっているので、Wikipediaにリンクを配置してもSEOの効果はない。
  4. ドメイン名の登録者がスパムサイトと同じだと、悪影響がある?
    GoogleのMatt Cutts氏は最近、Googleがあなたのドメイン名について把握しているということをにおわせている。これが事実だとすると、ある登録者が持つ多数のドメイン名が、悪質で操作的なスパムに使われていると判明した場合、Googleはおなじドメイン名登録者の、質の高い善玉のサイトにもペナルティを課すのではないだろうか?(ルールを守ったサイトへのリンク数を稼ぐために、そうしたスパムドメインを利用するつもりがまったくなかったと仮定しても)

  5. PageRankを算出する数式は検索結果にどれくらい影響するの?
    PageRankツールバーに表示されるPageRankの値は、すでに注意して見る価値があまりないのは明らかだ。しかし、もともとのPageRank算出式はどうなのだろうか? PageRankをとてもよく研究したページが、最近Diggで上位になった。このページでは、8つのページ間のリンクについて、PageRankがどう計算されるのか具体的に説明している。ただ、僕が関心があるのは、検索順位の「100以上の要素」の一部であるPageRankが、果たしてどれくらい重視されているのかということだ。僕は長い間PageRankに懐疑的で、5%から10%くらいだろうと思っていたのだけど、最近では、それ以上のウェイトを占めているのではないかと考えている(おそらく、優に20%から30%はあるのでは)。

  6. Google以外がPageRankをアルゴリズムに採用したら?
    Yahoo!やMSNが、アルゴリズムとしてPageRankのまったくの複製を採用したとしよう。もちろん、PageRankは特許が取得されているのだけど、Googleはどのようにして複製が使われていることを察知し、差し止めを求めたり、提訴したりするのだろうか? この問題を解明し、動かぬ証拠にたどり着けると思う? いま現在このようなことは起こっていないとしても(僕は起こっていないと思う)、何年も前に、大手検索エンジンがGoogleが特許をもつアルゴリズムを複製しようとしたということは、ありえないだろうか?

  7. テキストの位置はランキングに影響する?
    以前に引用した、FathomのMichael Murray氏の発言を憶えているだろうか? 検索エンジンのアルゴリズムにおいて、ソース内のテキストの配置に特筆すべき重要性が配分されているということを、僕はそれほど信じてはいないけど、ページのコンテンツ構成がランキングにどのような影響を与えるのだろうかとは考えている。たとえば、ユニークな内容の、3つのパラグラフからなるページが3つあって、各ページにタビネズミに関するパラグラフが1つずつあるとしよう。最初のページは最初のパラグラフがタビネズミに関するもので、2つ目のページは真ん中のパラグラフでタビネズミを扱い、3つ目のページは最後のパラグラフがタビネズミに関する議論にあてられているとする、このとき、どのページが最も上位にランクされるのだろか? それとも、テキストの配置はまったく関係しないのだろうか?

  8. ページ上部に位置するリンクほど、重要度が高い?
    ページを1つ準備して、これまでウェブクローラが巡回したことのない、6つの異なるウェブページへのリンクを、画像から張る(つまり、アンカーテキストはない)。ここで、リンクされた6つのページは、意味のない同一のキーワードをターゲットにしたもので、それぞれのページには、検索順位に対して正確に同程度の価値をもつコンテンツが掲載されているとする(まったくの複製ではない)。このとき、リンク元となったページ内で上に位置するリンク(6つのうちの1番目)ほど、ほかのリンク(6つのうちの2番目や3番目など)よりも重要だとみなされるのだろうか?

もちろん、上に挙げた質問の多くについて僕なりの意見はあるのだけど、まずはみんなの意見を聞かせてほしい。また、すでに調査したという人(調査しようかという人)がいれば、ぜひ知らせてほしい(ただ、ランキングに関するあらゆる調査で重要な「ほかの要素をすべて取り除く」ということは、とりわけ難しいんだと知っておこう)。また、自分もわからない問題があるという人は、遠慮なくここに投稿してほしい。僕らが「取り組んでみる」ことは可能だ。

素晴らしい。ViranteのRuss Jones氏がブログTheGoogleCacheの中で、ここで挙げた質問への回答を掲載してくれている(調査結果もある)。このブログは毎日の読み物リストに直行だな。まさに称賛に値するものだ。

※Web担編注

前述のViranteのRuss Jones氏による記事では、実験の結果や経験から次のような答を示している。

  1. 同一ページ内の複数のアンカーテキストの価値は減少していく?
    YES。最初のアンカーテキストの影響が大きく、後続のものの効果は落ちていった。

  2. 同義語はどこまで有効なの?
    単語による。正しい綴りが「Bryant」の場合、「Bryan」と間違えた場合は「Bryant」と同様に扱われるが、「Briant」と間違えた場合はその綴りのものとして扱われる。語幹の同一性がポイントで、これは検索エンジンが所有形や複数形、縮約形などの、言語の多様性に対応する仕組みによると思われる。

  3. リンクを削除されるとランキングに悪影響?
    YES。ただしそのリンクが、リンク先ページが得ているリンクの中で重要なものの場合のみ。

  4. ドメイン名の登録者がスパムサイトと同じだと、悪影響がある?
    NO

  5. PageRankを算出する数式は検索結果にどれくらい影響するの?
    37%。というのは冗談で、実際には他の要素と協調的に働くので具体的な数値は不明。

  6. Google以外がPageRankをアルゴリズムに採用したら?
    いいんじゃね?というのは冗談で、検索エンジンによってランキングの他の要素が大きく異なるのが実際のところ。

  7. テキストの位置はランキングに影響する?
    YES。上部にある要素が一番強い。

  8. ページ上部に位置するリンクほど、重要度が高い?
    YES YES YES!

用語集
PageRank / SEO / nofollow / アクセス解析 / アンカーテキスト / スパム / ドメイン名 / リンク / 検索エンジン
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

インデックス
検索エンジンがWebページをデータベースに保存しているデータベース。データベース ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]